2027年度 埼玉県公立高校入試
同じ350点でも、
高校によって「重さ」が変わる。
当日のテストで特定の教科の配点を大きくすることを、「傾斜配点」といいます。
埼玉県の全日制公立高校131校・163学科を、県の公表資料からすべて調べました。
- 131校を調査
- 23学科が傾斜あり
- 140学科は傾斜なし
WHAT
傾斜配点って、なに?
埼玉県の公立高校入試の当日テスト(学力検査)は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科で、ふつうは各100点・合計500点です。
ところが一部の高校では、「この教科を重く見たい」という教科の点数を1.5倍(150点)か2倍(200点)にして計算します。これが傾斜配点です。
※問題そのものは同じです。100点満点で採点した結果に、倍率をかけて計算します。
EXAMPLE
合計が同じ2人で、比べてみます。
どちらも5教科の合計は350点で、違うのは得意な教科だけです。
Aさん数学・英語が得意
| 国 | 社 | 数 | 理 | 英 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 60 | 60 | 80 | 70 | 80 | 350 |
Bさん国語・社会が得意
| 国 | 社 | 数 | 理 | 英 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 80 | 80 | 60 | 70 | 60 | 350 |
所沢西高校傾斜なし・500点満点
差はつきません。
所沢高校(第1次選抜)数学・英語が2倍・700点満点
同じ答案のまま、40点の差になります。
反対に、国語・数学・英語を2倍にする川越女子高校なら、Aさん570点・Bさん550点で、差は20点に縮まります。どの教科が傾くかで、有利になる生徒が変わるのです。
※所沢高校は第2次選抜では傾斜配点を行いません(500点満点)。上の比較は当日テストの部分だけで、内申点(調査書)と面接は含みません。
SIMULATOR
自分の点数で、合計点を出してみる。
高校・学科を選んで、当日のテストの点数、中1〜中3の内申点、面接の点数を入れてください。その学校の配点で計算した合計点がわかります。まだ出ていない学年の内申点や当日のテストは、予想や目標の点数で試してみてください。
結果が「第1次選抜」「第2次選抜」の2つ出るのは?
受検は1回だけですが、どの学校も合格者を2段階で決めます。まず全員を第1次選抜の配点で計算して募集人員の60〜80%を決め、決まらなかった人を第2次選抜の配点で計算し直して残りを決めます。特色選抜と共通選抜を両方行う学校では、結果が「特色選抜」「共通選抜」の2つで表示されます。どちらの配点でも点数を確かめておくことが大切です。くわしい説明 →
※内申点は、選んだ学校の学年比率で計算し、調査書の配点に換算しています(小数点以下は四捨五入)。実技検査や作文などの特色検査の得点は含みません。合格ラインや合否の可能性を示すものではありません。志望校の目安は、模試の判定や学校・塾の先生にご相談ください。
23 DEPARTMENTS
傾斜配点がある23学科
どの教科を重くするかで分けました。学校名を押すと、その学科で計算できます。
※「1次のみ」「2次のみ」は、その段階の選抜だけで傾斜配点を行う学校です。「特色選抜の枠のみ」は、特色選抜と共通選抜を両方行う学校で、特色選抜だけで傾斜配点を行います。
WHY
なぜ、一部の高校だけなの?
2027年度の入試から、埼玉県の公立高校は、合格者の選び方を学科ごとに2種類から選ぶようになりました。傾斜配点ができるのは、そのうち「特色選抜」だけです。
共通選抜
点数の出し方を県が決める選抜です。当日テストは500点で固定され、傾斜配点はできません。
93学科
特色選抜
学科の特色に合わせて学校が決める選抜です。当日テストは3教科まで、1教科150点か200点に傾斜配点できます。
70学科(うち傾斜あり23)
「特色選抜」=「傾斜配点」
ではありません
特色選抜の70学科のうち、傾斜配点を行うのは23学科だけです。残りの47学科は傾斜配点をせず、ほかの方法で学科の特色を出しています。
特色選抜で、学校が使える工夫
特色選抜を行う学校は、下のような工夫を1つ以上取り入れて、点数の出し方を決めています(いくつも組み合わせる学校もあります)。傾斜配点は、そのうちの1つです。
-
当日テストの傾斜配点23学科
特定の教科を150点か200点にします。
例:所沢(数学・英語)、川越女子(国語・数学・英語) -
内申点の配点を自由に決める51学科
共通選抜は200・300・400点から選びますが、それ以外の点数にできます。
例:川越(第1次選抜で214点) -
面接の配点を大きくする27学科
共通選抜は30点か60点ですが、それ以外の点数にできます。
例:市立川越 国際経済科(第1次選抜で200点) -
内申点の学年比率を自由に決める14学科
共通選抜は1:1:1・1:1:2・1:1:3から選びますが、2:2:3などにできます。
例:所沢、芸術総合(第1次選抜で2:2:3) -
特色検査(実技・作文)を加える14学科
芸術系・体育系の学科などで、実技検査や作文を行います。
例:芸術総合、大宮光陵 美術科・音楽科
どの工夫を選んだかを見ると、学校が「こんな力を持った生徒に来てほしい」と考えていることが見えてきます。なかでも傾斜配点はわかりやすいサインで、理数科なら数学・理科、外国語科なら英語、というように、学科の色がそのまま当日テストの配点に表れています。
出典:埼玉県教育委員会「令和9年度 一般募集入学者選抜要領」「各高等学校の選抜実施内容(確定版)」。学科数は全日制163学科を学習塾RENAが集計(特色選抜と共通選抜を両方行う9学科は特色選抜に含め、第1次・第2次のどちらかで行っていれば数えています)。
ALL SCHOOLS
全131校・163学科の配点
傾斜配点のあり・なしに加えて、内申点(調査書)・面接を含めた配点のバランスも載せています。
RENA
志望校が決まると、
勉強の「優先順位」が見えてくる。
傾斜配点のある高校を目指すなら、重く見られる教科を伸ばすほど有利になります。一方で、傾斜のない高校では5教科をまんべんなく、そしてどの高校でも内申点(調査書)は大きな比重を占めます。同じ「受験勉強」でも、志望校によって力の入れどころが違うのです。
RENAでは中3の生徒にまず「本当に行きたい高校」を聞き、その学校の配点から逆算して、何をどこまで伸ばすかを一緒に考えます。目標がはっきりすると、生徒は自分から勉強に向かえるようになります。
このページのデータについて
- 埼玉県教育委員会「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における各高等学校の選抜実施内容(確定版)」(2026年5月29日公表)をもとに、学習塾RENAが整理しました(2026年10月確認)。
- 対象は全日制の県立・市立高校です。定時制・通信制は含みません。
- 第1次選抜・第2次選抜は、学校が合格者を決めていく段階の名前です。受験は1回で、第1次で決まらなかった人が、配点を変えて第2次で計算し直されます。特色選抜と共通選抜を両方行う学校では、特色選抜→共通選抜の順に決まります。
- 出願前には、必ず各高校・県教育委員会の最新の発表をご確認ください。